現代の軍隊は志願制であり、徴兵制は必要ない。
日本で徴兵制が復活する可能性を心配するのは、杞憂に過ぎない。将来、生徒が戦争に行くことを決めたとしても、それは本人の自由意志であり、教師がどうこう言うことではない。つまり、先生の怒鳴り声は、介入する必然性が全くないのです。
つまり、先ほどの先生の怒鳴り声については、気にする必要性を感じないのです。
少しでも軍事の知識がある方なら、すでに常識となっていることですが、この記事の目的は、軍事に興味のない方にもわかりやすく説明することです。
私はあまり詳しくないのですが、アメリカでもイギリスでも、軍隊は今や志願制であることは知っています。
だからこそ、この授業が必要なのです。
国民皆兵を原則とする徴兵制は、近代国家の原点である。しかし、現代の軍隊には必要性が薄れてきている。
...そして一方で、近代まで、特にヨーロッパでは長い間、徴兵制は存在しなかったのです。
長い間、ヨーロッパの軍隊の主役は傭兵だったのです。騎士であれ傭兵であれ、彼らはプロの兵士であった。
ギリシャ文明やローマ文明の時代までは、市民からの徴兵が軍隊の主力でしたが、両文明とも次第に傭兵を使うようになりました。
両文明が次第に傭兵を使うようになったのは、徴兵制をやめようと思ったからです。ローマ市民は納税と兵役の義務から解放され、軍団は自発的な志願者と外国人軍団員で構成されていた。
1世紀から3世紀にかけて、この移行はほぼ完了した。
軍団に所属し、軍を除隊すると、ローマ市民権が付与された。優秀な志願兵が集められ、軍団は強大な力を持つようになった。当然、都市に住む者よりも、体の丈夫な同胞の方が強い。
この制度の問題点は、拡大し続けなければいつか破綻することだ。それゆえ、帝国は肥大化した。
紀元前5世紀に王を追放し、元老院を持つ共和制となったローマは、・・・・・・。
アウグストゥス皇帝オクタヴィアヌスの登場により、事実上、帝国へと変貌を遂げた。紀元前27年頃のことである。
元老院に共和制を尊重するよう言い訳をしながら権力を掌握したのだから、どこからが移行なのかはわからない。
兵役だけでなく、納税の義務まで免除？ 一体それでどうやって国を維持していたのか？
属国から富を徴収することで体制を維持したのだ。単純な話だ。
ローマ市民の納税義務は、時代によって相続税（5％）、消費税（1％）、公衆便所使用料のみであった。
属州市民に課される税金は免除された。貿易をするためには、関税や通行料を支払わなければならなかったが
食と娯楽（パンとサーカス）にしか興味のないローマ市民は、兵役も税金も免除された。 奴隷が死闘を繰り広げる血みどろのコロッセオや、人間対獣に拍手を送る...。 これがパクス・ロマーナだ。ローマ市民は平和を謳歌していた。 それは平和とは言えないと思う。 平和とは、戦争ではない状態のことだ。少なくともローマ市民は平和を享受していた。 なんだか今のアメリカを見ているようだ〜。 歴史は繰り返す。 だから、アメリカはいつかローマのように衰退すると声高に主張する人がいるが、それは当たり前のこと。 真剣に受け止めるのは時間の無駄。 それにローマ帝国を基準にすれば、400年間もこの状態で繁栄を維持しているのだから、帝国は。だから、アメリカはいつかローマ帝国のように滅びるという議論は、一方で、アメリカの繁栄がローマのように数百年続くという議論でもある。 そして、ローマ帝国が長い繁栄の間、まったく波風が立たなかったかというと、そうではない。つまり、ローマのように世界の破滅を煽る行為は、説得力に欠け、歴史を知らないプロパガンダに他ならない。 21世紀初頭の現時点でのアメリカの繁栄の歴史は、・・・・・・いつからアメリカが世界の覇権を握ったと考えるかで基準が異なり、イギリスの衰退を見始めた第一次大戦後からだとすれば約90年経過している。
イギリスが植民地を失い衰退が決定的となった第二次世界大戦後と仮定すれば約60年、ソ連が崩壊しパックス・アメリカーナがほぼ確立した冷戦終結から計算すれば・・・約10年。 若き帝国アメリカの時代は、実はまだ始まったばかりなのです・・・ちょっと・・・ぶっきらぼうですね。 別にアメリカが好きというわけではなく、徹底したリアリストです。 だから断言しますよ。アメリカをローマ帝国に重ね合わせてはいけない、それは自滅に等しい。もちろん、アメリカの繁栄が何百年も続くとは言っていない。 ローマ帝国を引き合いに出すなら、そういう結論になると言っているだけだ。 歴史は繰り返される。そして、プロイセンの鉄血宰相がこう言っている。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。 オットー・フォン・ビスマルク（1815〜1898年）
ちなみに、賢者は自分自身だと言っていました。ドイツ人はこうだ...。
まさに賢者とはこうあるべきということなのだろうか。歴史を理解するということは、「他人」の経験から学ぶということです。
愚者は自分の経験からしか学ばないが、賢者は他者の経験（人類の歴史）から学ぶ。
つまり、歴史とは愚かな失敗を繰り返さないための教材なのです。
では、なぜ人は同じ過ちを繰り返し、歴史は同じことを繰り返すのでしょうか。それはきっと、私たちが歴史について十分な教育を受けていないからでしょう！
だから補習授業があるんだ。
歴史は繰り返されるということなら......。
結局のところ、いつかまた徴兵制が必要になるとも言える。
そうだ、その通りだ。でも、そんなことは気にしなくていい。
それはどういうことですか？
もし将来、徴兵制が必要になる時が来たら、それは何らかの大きな変革が起こるということだからです。今までの秩序が崩れて、国の仕組みが変わらざるを得なくなる。
もし、この日本で徴兵制が復活するとしたら、内戦状態か、文明が崩壊して歴史が後退したときか...。
それくらいの大災害が起きない限り、想像もつきませんね。そして、どちらにしても避けられないのであれば、その時が来た時に回避できないのであれば、今から心配しても仕方がないと思いますね。
例えば、・・・宇宙人が攻めてきたら、おそらく徴兵制が復活する！
それは当たり前のことでしょう？
そう、当たり前のことなのです。でも、「いつか」って、すごく都合のいい言葉だと思いませんか？
いつか、死ぬ」と大差ないと思うんです。
0.1％でも可能性があれば、100年かかろうが1000年かかろうが「いつか」その出来事が起こるかもしれない...というのは、確率論的には正しいです。
しかし、「いつか」というなら、1万年後でも10万年後でもそう言えるのです。その程度では予言にもなりませんが...そんなことは誰でも言えるのです。
要するに、いつどんな事態が起こるか、目先のことを予測して、確実性の高い未来を判断するために...そのための分析データとして、歴史や軍事を研究するわけですね？
はい、その通りです。未来は正確に知ることができません。もしできたとしたら、それは人間ではなく、神でしょう。
神を持たない私は、未来予測に100％の確実性を保証することはできません。しかし、さまざまなデータを分析することで、おおよその見当をつけることはできます。
今までの世界情勢からすると、数十年とは言わないまでも、数百年のスパンで日本に徴兵制が復活する可能性は低いと思われます。
その数字の根拠は、確かに最終的には私の感覚でしかないのですが。で、どう感じるかというと...。それは、補習をすべて受けてから判断していただきたい。
もちろん、いろいろな資料を探して、ご自身で検討されるのが望ましいと思います。これが徴兵制を考えるキッカケになるなら、それはそれでいい。
いつかは...」と。~ 確かに、とても便利な言葉だと思いますが...。
とても便利な言葉ですね。似非予言者や占い師がよく使う言葉と言えるかもしれませんね！
さて、話を戻して、歴史を振り返ってみよう。拡大を続けたローマ帝国は、ついに失敗し、崩壊した。
5世紀初頭、西ローマ帝国は崩壊し、東ローマ帝国は勢力を失いました。いわゆる暗黒時代の到来である。
こうして、ヨーロッパは戦乱の時代に突入した。興味深いことに、この時代から、騎士や傭兵が戦争の主役となった。徴兵制が本格的に復活するのは、17世紀から18世紀にかけてのことである。
1000年以上もの間、市民は兵役とは無縁の生活を送っていた。戦争の被害者ではあっても、加害者ではない時代であった！
社会の大混乱はあったが、徴兵制はなかった？
まず思い浮かぶのは、戦場の主役になりつつあった騎兵隊である。アテネやローマの民間徴兵が歩兵の密度が高かったのは、地形的な要因もあるが、何よりもまず、騎兵が特別な訓練を受けて戦っていたことにある。
騎兵は馬術の特別な訓練を必要とし、民間徴兵にそのような訓練を施すことは困難であった。
つまり...プロの兵士が必要だったのです。それが騎士であり、傭兵であった。
ヨーロッパでは、封建制により、戦場での主役は・・・歩兵から重騎兵に移っていった。
これは軍事的な視点ですが、歩兵より騎兵の方が強いので騎士が必要となり、王、領主、騎士という構造ができ、共和制という概念が廃れたのです！
戦国時代の後半になると、歩兵が騎兵に対抗できるような戦術が考案された。しかし、古代マケドニアのファランクス（歩兵のファランクスを改良したスイス式ファランクス戦術）は、傭兵が使う方法であった。
火器が発達すると、騎兵は戦場で主役を張れなくなった。そして...ナポレオンの時代がやってくる。
興味深いのは、技術力が求められるからこそ職業軍人が望まれたという点だ。これも今の時代とよく似ている。
ハイテク兵器を扱うには、徴兵制ではなく職業軍人が必要だということ、つまり現代の徴兵制反対論の理由のひとつは、1000年以上前に騎士や傭兵が使われるようになった理由とまったく同じである。
当時、馬はハイテク兵器だったのです！
そう、馬は現代の戦車や戦闘機に相当する、重要な戦闘兵器だったのだ。
古代中国には、こんな逸話があるそうです。籠城して戦いが行われ、食料が底をついてしまった。しかし、反撃するにも逃げるにも馬が必要で、殺して食べるわけにもいかない。
そこで...馬を残して、人間の女や子供を殺して食べてしまった。戦いに役立つものが残されていたわけです。
中国といえばカニバリズム。お客さんをもてなすために調理する材料がないから、人食い饅頭とかもあったそうですよ、
食材がないからと自分の妻を料理して客に出す人がいる国で、それが美談になるとは・・・。
でのこの話題は、いろいろと問題があるので、なるべくご遠慮ください。
余談が多くなってしまいました！
...こうして、ヨーロッパ大陸の戦場は、騎士と傭兵の時代となった。市民が戦争に行く必要はなかったのです。ローマ帝国の例で述べたように、支配者たちは市民徴兵をできるだけ使いたがらず、志願兵や傭兵をできるだけ使おうとした...。
きっと市民が武装蜂起することを恐れていたのでしょう。
しかも、ローマ帝国は市民の納税を免除していたくらいですからね。市民革命なんて起こるわけがないんです。
イギリスは海で隔てられているので、侵略される心配はほとんどない。だから常備軍は小規模で、主に騎士で構成されていた。
そして海軍は、航海術を得意とする職業軍人の集団だった。
そして、大陸を侵略したことはあっても、大陸から侵略されたことはほとんどない。
戦いは上に立つ者の義務である。だからこそ、平時には王や貴族、騎士が民衆の上に君臨する。
戦いに負けても、自らの命を捧げる代わりに、臣下に危害を加えることは許さない。大きな権利を行使できる立場にある者は、その分他の者よりも重い義務を果たさなければならない。
しかし、そんな時代はすっかり過去のものとなってしまった...。
ノブレス・オブリージュ、ご存じでしょうか。ヨーロッパの慣習ですが、イギリスでは根強く残っています。
理由は、地理的に民衆の危険が少ないこと、軍隊が職業軍人で構成されていること、民間の徴兵を戦場に送ることは恥ずべきことだと考えられていたからだ。
やはり、ローマ帝国と同じような理由で徴兵制がとられたのかもしれない...。結局のところ、権力者は意外と市民徴兵に頼りたくないんですよ。
武装蜂起を望んでいないのです。武器を手にした経験のない暴徒のほうが、鎮圧しやすいだろう。
本当にこだわっているんですね。
たしかに、イギリスには「貴族の義務」という精神が根強く残っている。フォークランド紛争でも、貴族は真っ先に前線に行き、その多くが帰国しなかった。
何しろ、行かなければ貴族社会から抹殺されてしまう。すべての特権を失うことになる。一生、後ろ指をさされ続けることになるのだ。
他の戦争でも、イギリスはギリギリまで動員をかけない習性がある。職業軍人や志願兵で何とか乗り切ろうとする。
だから、同じ島国である日本とは対照的なんです。・・・外敵に侵略されにくいという点では、日本も同じです。
2度の蒙古襲来は、日本への上陸を許された敵軍による本格的な侵略の例である。
しかし、日本の貴族の精神は、イギリスのそれとはまったく違う。日本の貴族は戦うことを嫌った。
刀を抜いて戦うなど考えられないことであった。そんな汚い仕事は下々の者に任せればいいのだ。・・・・・・これが平安時代である。
当時の日本は、ある意味、とてもいい状況だった。なにしろ......、
常備軍を廃止せよ！死刑廃止！、死刑廃止！、死刑廃止！、死刑廃止！、死刑廃止！、死刑廃止！、死刑廃止！、死刑廃止平和だ、平和万歳だ！
なんていうユートピアは、1000年前にすでに実現していたんです！という状況である。全ては戦争嫌いな人のおかげ
...そして、彼らの治世の結果はどうなったか？
死刑がない。軍隊もない。だから、山賊や盗賊が暴れまわることができた。警察は設置されたが、犯罪集団はより強く、より数が多いので、コントロールできなかった。
しかし、貴族たちは民衆の暮らしがどんなに悪くても気にせず、ただただ遊んでいた。その結果、街は死体が散乱し、悪臭を放つようになった。
街は廃墟と化した。しかし、貴族たちは自分たちの財産を守るために、私兵を雇うようになった。つまり......戦士たちだ。
つまり、あなたたちは貴族なんですね！どんな国なんだ！
イギリス出身の方は気分を害されるかもしれませんが、・・・これは文化の違いなんです。そして、ヨーロッパにおける貴族と騎士の関係と、日本における貴族と武士の関係は違う。
日本での武士は、ヨーロッパでは傭兵のようなものでしょう！
最終的にはそれも違うのですが、そもそも彼らが貴族に雇われた傭兵集団であることに変わりはないのです。
千年前に築かれた夢の都は、実は荒れ果てた死都だった...。でもまあ、2000年前のローマで成立した夢の都とさほど変わらないのかもしれませんね。
他人の犠牲の上に成立した平和都市という意味では同じだが、規模が縮小され、範囲が狭くなっただけだ。ローマでは市民でも平和を享受できたが、平安京では貴族に限定された...。
現在の平和活動家の思考パターンが、当時の貴族の思考パターンと似ているのは興味深い。
歴史は繰り返される。歴史は繰り返す、形は変えても本質は変えない。
日本人は極端から極端に走る性質がある。・・・・・
現在の日本の平和運動は、1000年前の平安貴族のそれと同様、戦争に対する生理的な憎悪に過ぎない。具体的な実利を優先する欧米の反戦運動とは異なる。
やっていることは1000年前の貴族と同じ...。つまり、この生理的嫌悪感だけに基づく反戦運動は、日本の伝統と呼べるものなのだ。
しかし、それは千年単位で繰り返されてきた戦争と平和のスパイラルである。
平和な時代には徹底的に追求し、戦乱への関与を避け続けるが、どうにもならなくなったら、武士に国を任せ、国の難局を乗り切る。
この極端から極端への繰り返しが、日本史の常套パターンである。
平和活動家たちは、軍国主義化への懸念を表明するために、しばしば「道なき道を行く」という言葉を使う、
実は、平和運動家たち自身も、日本史の常套手段に陥っている。
軍部を蔑ろにし続ければ、いつかクーデターが起きるかもしれないと考えたことがあったのだろうか。
考えもしなかった。それが伝統......いや、文化なんです。実際にクーデター蜂起を経験しても、それを理解しようとはしなかったのです。
実際、大正末期の世界大戦の間は軍縮の時代だった...日本国民は軍部を蔑視し、罵倒していた。日本国民は軍人を軽蔑し、罵倒し、税金泥棒や殺人鬼と呼んだ。
昭和初期、戦国武将はこれに反発し、より残忍になった。これがいわゆる「反動ターン」である。
そして、満州事変によって国民意識は180度転換し、軍隊の時代が到来する。その後、5・15事件、クーデター未遂事件である2・26事件と続き、さらに大きな戦争へと発展していく。
このような出来事があったにもかかわらず、敗戦直後から同じように自衛隊員（軍人）を蔑視する傾向は、まさに日本史のいつものパターンと同じである！
そして今、・・・のいつものパターンと同じように、時代の潮目が変わろうとしているのです！
しかし、自衛隊があれだけ軽蔑されても、クーデターを起こそうとしなかったのは立派だ！
三島由紀夫や押井守がいくら自衛隊にクーデターを勧めても、実行に移すことはなかった。
クーデターを起こすなというのは、当たり前のことだと思うんです。
感情的になるなとは言いません。感情の爆発は運動のエネルギー源です。
しかし、毛嫌いして臭いものに蓋をするだけでは、決してうまくいかない。歴史がそれを示している。
平安時代が終わり・・・、江戸時代が終わり・・・、結局、このまま平和を享受していたら国が滅びるという危機感から、時代が移っていった！
これは、一種のシステムとも言えます。平和な時代から戦争の時代へ、日本人はスイッチを切り替えるように変化し、その変化に対応する。
この切り替え方式がうまくいったのは、海があるために他国からの侵略の脅威が常にあるわけではなく、仮に自国が攻撃を受けたとしても、それに備える時間があるためです。
戦時体制への移行準備に時間がかかっても、間に合わせることができる。
しかし、航空機やミサイルが発達した現代戦では、海があることのメリットは昔ほど大きくなく、現代戦は一瞬で決着がつくこともある。昔の日本のシステムで大丈夫なのか？
だからこそ、今、まさに戦時体制にシフトしているのではないでしょうか？今更ながら、核ミサイルの恐怖を感じながら。
そして、冒頭で述べたように、多くの先生方が口から泡を吹いて倒れている...。
だから、気をつけないといけないんです。戦時体制に移行しても、すぐに徴兵制になるわけではありません。
それは、ヨーロッパにおける騎士や傭兵の長い歴史が物語っている。職業軍人も民間人の徴兵も、それぞれの時代で必要なのです。だから、これからどんな時代が来るのか、予測する必要があるのです。
